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プレスリリース 2008年6月2日

財団法人京都産業21
株式会社インテージ
株式会社東映京都スタジオ
独立行政法人情報通信研究機構
株式会社国際電気通信基礎技術研究所
株式会社JTB法人東京
株式会社ウィルコム
日本電気株式会社

京都ユビキタス特区で外国人旅行者に「おもてなし」サービスを提供
市場調査・多言語翻訳・次世代PHS対応サービスを開発する
コンソーシアム事業が採択へ

 このたび、財団法人京都産業21を代表とし、株式会社インテージ、株式会社東映京都スタジオ、独立行政法人情報通信研究機構、株式会社国際電気通信基礎技術研究所、株式会社JTB法人東京、株式会社ウィルコム、日本電気株式会社(NEC)による共同提案「おもてなしde開国プロジェクト」が、5月30日に総務省の「ユビキタス特区(観光立国)」事業に採択されました。

 これを機に、上記8法人はコンソーシアム(共同研究体)を本日より正式にスタートし、ユビキタス特区に指定された京都府と連携し、今後3年間の特区事業を通して京都を来訪する外国人旅行者を対象とした市場調査・多言語翻訳・観光情報提供を行う携帯端末サービスの開発と、これを広く観光地に普及させるために高速モバイル通信を実現する次世代PHSに対応したユビキタス多機能サーバーの実証を行います。

 本コンソーシアムはこのユビキタス特区事業において、京都を来訪する外国人旅行者の実態およびニーズを詳細かつスピーディーに把握します。さらに新しいユビキタスサービスを開発し、日本人と同レベルの「おもてなし(ユーザー・エクスペリエンス)」を実現することで、外国人旅行者の満足度向上と観光産業の増進に貢献することを目指しています。このために位置検索技術を活用したSNS、最先端の多言語翻訳研究、次世代PHSに対応したウェアラブル動画配信サーバー等の先進的な技術を活用しつつも、ユーザーとなる観光施設の売店や飲食店で導入し利用しやすいサービスの開発を推進します。

「おもてなしde開国プロジェクト
〜外国人旅行者を対象とした市場調査と観光支援事業〜 」

1. 背景
日本を訪れる外国人旅行者は2007年が835万人と10年間で2倍になり、うち約2割が京都を来訪していると推定されます。しかし、迎える側の観光事業者や自治体は、京都を訪れる外国人旅行者の実態、ニーズを詳細かつスピーディーに把握した対応ができていませんでした。
また、外国人旅行者に京都をもっと知って堪能して欲しくとも、日本人旅行者に比べると、提供されている情報もサービスも十分とはいえない状態です。
東映太秦映画村に代表される京都の観光施設では、遠方からお金をかけて来ていただいた外国人旅行者に、彼らがもっと京都を楽しんで、様々な魅力を発見していただきたいと願ってより効果的な施策を模索してきましたが、様々な国から来訪する外国人旅行者との言語の違いによるコミュニケーションの壁が課題となっていました。

2. 手段と目的
今般、総務省の「ユビキタス特区」指定をうけて京都府が推進する「ユビキタス・ミュージアム特区」構想の一事業として、8法人からなるコンソーシアムを組成し、ユビキタス端末・ネットワークサービスを活用して、京都の観光事業を支援する斬新なプラットフォームを構築します。
そこでは3つの事業が連携し、日本人と同レベルの「おもてなし(ユーザー・エクスペリエンス)(※注1)」を外国人旅行者に提供する(≒開国する)サービスを実現し、外国人旅行者の満足度向上・リピート化、観光事業の増進を目指します。
さらには、「パラダイス鎖国(※注2)」と指摘される現状を打開すべく、海外にむけて積極的に本事業で開発される京都発のICT(情報通信技術)サービスをPRします。
※注1: 「ユーザー・エクスペリエンス(user experience)」とは、製品やサービスの使用・消費・所有などを通じて、人間が認知する有意義な体験のこと。製品やサービスを利用するプロセスを重視し、ユーザーが真にやりたいこと(無意識も含む)を「楽しく」「面白く」「心地よく」行える点を、機能や使いやすさとは別の「提供価値」として捉え、「ヒューマン・インターフェイス」や「ユーザビリティ」よりも、幅広い概念を示します。最近では対応する日本語訳として「おもてなし」が推奨されています。(参考:「おもてなしの経営学〜アップルがソニーを超えた理由〜」中島聡著 アスキー新書)
※注2: 「パラダイス鎖国」とは、自国が住みやすくなりすぎ、外国に興味がなくなってしまったため、日本市場で日本人相手のビジネスに閉じてしまい、国際的な競争力を失ってしまう状態を指しています。(参考:「パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本」海部美知著 アスキー新書)
(1) 外国人旅行者を対象とした市場調査(定点観測インフラの構築)
外国人旅行者の実態を、十分な事前調査をふまえ、位置検索技術、SNS(※注3)を活用した携帯端末サービスによる動態調査・ミステリーショッパー(覆面調査)で外国人旅行者の嗜好・導線・人気商品や観光スポット等を定点観測するインフラを構築します。
これらの調査データや口コミ、サイトログ等を収集分析し、定期的にフィードバックすることで観光産業におけるPDCAサイクルを確立します。
※注3: Social Networking Serviceの略。インターネット上の会員制コミュニティサービスです。
(2) 観光支援「おもてなし」多言語翻訳・案内サービスの実証
観光施設の売店・飲食店での利用を想定した日・英・中の多言語(音声・文字)翻訳・案内ソフトを搭載した携帯端末を開発・実証します。
日本が世界でトップレベルにあるコーパス(※注4)ベースの機械翻訳研究の実装にあたっては、東映太秦映画村(株式会社東映京都スタジオ)が事務局となり、タッチポイントになる売店・飲食店の女性スタッフの国際コミュニケーションに対応した「SAYURiコーパス」、時代劇・特撮・アニメなどの分野に対応した「サブカルチャーコーパス」を独立行政法人情報通信研究機構と共同で、翻訳エンジン及び旅行ガイドシステムを株式会社国際電気通信基礎技術研究所と共同で開発します。
※注4:「コーパス」とは、コンピュータによる検索が可能な大量の言語データ(テキスト・音声)のこと。近年は大規模コーパスの整備を背景に言語翻訳研究が大きく進歩しています。
さらには映画村を起点とした子供から大人までの国際コミュニケーションを支援するイベントや、海外へのPRも積極的に推進し、旅行者のリピーター化へと繋げていきます。
(3) 次世代PHSでのユビキタス多機能サーバーの実証
次世代PHSインフラ整備にあわせて、(1)(2)のサービスを拡充するための基地局の整備と、動画配信・Wi-fi接続を実現できるユビキタス多機能サーバーを投入し、実証を行います。

3. 本事業の実施体制
本事業の体制は下図のとおり。3年間におよぶ特区事業と委託期間終了後の展開を考慮し、(財)京都産業21を管理団体として8法人でコンソーシアムを組織しつつ、目的と得意分野、担当ICTサービスが明確な3グループにわけ、各グループ事業の責任を明確化し機動的な事業進行をしやすく定義します。

<「おもてなしde開国プロジェクト」コンソーシアム体制図>
「おもてなしde開国プロジェクト」コンソーシアム体制図

以 上


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